白とモダ二ズム

熊本県被災地の皆様には、心からお見舞いを申し上げます。

「この地震のメカニズムには、まだまだわからないところがある」とのことです。地震学者の使命と予測の限界が今問われています。「地震列島日本」の学者の皆さん、しっかりとご研究のほどよろしくお願いします!

こんにちは。

さて、前回は「玄黒」でした。今回はまた「白」に戻ります。

建築家の論文の一部です。

白が、氾濫すればこそ、白の意味が問われなければならない。(建築家 伊東豊雄)


たとえばル・コルビュジエの「サヴォア邸」に代表されるように、1920年代に始まるモダニズム建築には、必ずといっていいほど、基調としての白が用いられてきた。現在もその傾向は変わっていない。それは、素材感を消して白に塗り込めることが、空間を素地のフォルムのままに提示する方法として有効であり続けているからに違いない。(建築家 松隈 洋」


前後の文章を省略してあるので、これだけでは理解しにくいのですが、繰り返し現代建築と白の関係が述べられています。

小生は思うのです。

中南米に行きますと、スペイン風の民家が並んでいます。特徴はレンガ色の屋根に白壁。緑の森に青い空。白壁が太陽に映えて素晴らしいコントラスト。

そうです。「白」は、現代建築物だけの特徴ではないのです。

ヨーロッパの城。日本の城。古い街並みの酒蔵。すべて白壁が基調になっています。建築物の「白」は、世界中で古くから重用されてきました。

科学的には、白とはすべての色の可視光線が乱反射された時、その物体の表面を見た人間が知覚する色です。視覚的に無彩色であり、膨張色である、ともされています。

フレームに作品の中の色をライン状に塗り込みますとこのようになります。

白フレーム・カラーライン

白フレーム・カラーライン

白だけの場合より、作品との連体が補強されると思います。

「白」の魅力にとり着かれた額装屋 ㈱アート・コアマエダ(店主)