贋作男の運命

コロナ生活からの脱出は、あともう少し。

頑張りましょう。

こんにちは、


過日、版画の贋作事件が大阪で起きました。

美術業界全体に及ぼす影響は、限定的と思われますが、

絶対にあっては、ならないことです。


美術の世界の贋作犯罪と言えばこんな話があり遠い昔の話です。

第二次大戦でナチスドイツに占領されていた頃のこと。


当時オランダ国民は、大変な屈辱と苦労を強いられていました。

しかし、やがてナチスドイツは崩壊し、オランダ国民は解放されました。

そして戦後処理が始まり、ドイツに協力した人たちは、何かにつけて次々と糾弾されてゆきました。

文化財絵画の扱いについても注目されたのです。

国宝ともいえるフェルメールの作品をナチス高官に大量に売った画商も摘発されました。

この画商は、裁判にかけられ財産没収と長期の懲役刑を求刑されたのです。     

もちろん連日の厳しい取り調べは続けられました。




その時、この人物は、妙なことを言い出したのです。

「俺は、ナチスにフェルメールの作品など売ってない」

「売ったのは俺の作品だ」

この男、厳しい取り調べで頭がおかしくなったのかもしれない。

「お前が、フェルメールだというのか」

「図々しい奴め」

そういったかどうかわかりませんが、とにかく裁判官は、法廷で実際に絵をかかせてみました。

すると、完璧なフェルメールの作品を描き上げたのです。

裁判官も検事も驚愕した。

「ありえない」

「貴様は何者」


実は、この男、贋作の名人でもあったのです。

芸術への冒涜。

これだけでも罪は重い。

ナチスに売ったとされる作品をX線写真等で調べると、ほとんどがこの男の贋作と判明。

その後、この男の運命は、いかに。


なんと、「ナチス、ドイツを手玉にとった男」として、「オランダの英雄」になったのでした。

もちろん無罪になりました。

悪運の強い男。

その名を「メーヘレン」


世界に流通しているフェルメールの作品の何枚かは、この「メーヘレン」の作品だといわれています。

偽物は本物よりも勝ることは・・・たまにあるかm。


額装の㈱アート・コアマエダ(店主)