額装スタイルの変遷

こんにちは。

桜が見事に咲きましたね。そして今、女性が一番美しく見える季節。

お元気ですか。

今回は日本を代表する建築家、丹下健三氏の紹介をさせていただきます。もちろんご存知の方は多いと思います。彼は多くの俊英を育成し世に送り出してきたことでも有名です。そして物故となられた現在も、彼が設計した建築物は威容を放ち続けています。建て替えられた物もありますが、その作品は世界中にまだ残っています。

東京都庁舎、代々木第一体育館、草月会館、大阪万博会場、海外の国王の官邸、邸宅、競技場、美術館、等、多すぎて固有名は書き切れません。

そして著書の中でこう語っています。

建築と都市計画は、時代様式を持つことによってのみ人間に訴えるものになる。

(中略)

その時代の技術とか生活文化とかを表現するものであり、さらに空間や形をより豊かにする装飾は、その時代の美的エレメントの総体としてのシステムを意味している。

機能主義近代ができた時にまず我々は「装飾は切り離そう、様式はぬぐい捨てよう。美などという心の問題は、機能主義の旗の下では、暫く忘れよう」そういうスローガンのもとで出発した。しかし、今も忘れられたたままになっている。現代の様式や近代建築が、切り捨ててしまった様式を若い人たちの力で再び発見する努力をしていただきたい。

今多くの世界の建築家の人たちは、努力を始めようとしているようにも見える。


新しい額装を模索している私たちにとっても励みになる貴重な言葉です。

額装スタイルは、家具や建築デザインの歩みと呼応しつつ変遷していきました。過去のバロックやロココ時代の特徴的な形態は、建築や内装のスタイルが変わるとともに、そのほとんどが姿を消していきました。

来週に続けたいと思います。

シンプル額装

シンプル額装

写真のフレームは、一定の強度を確保しつつ、シンプルに造らせていただきました。

  桜の下で、腕を組み黙考中 額装の㈱アート・コアマエダ(店主)