夫婦と額装業

年月とともに 夫婦は 似てくるから不思議だ。
自らの夫婦のことは、わかりにくいが
友人知人のご夫婦を見ていて そう思うことが よくある。
お互いの自己主張だけでは、いずれ悲劇が生まれる。
どこかで妥協 調和させようと努力している。
かなりの我慢と苦闘の結果・・・。
いや 訂正。
すべては協調の夫婦愛で。
積年の産物として 調和し似てくるのでしょう。
やがては、似た顔の子供 似た声の孫達が介在してくる。
たまに一族集合する時が有る。
子供達夫婦を眺めて その確信を強める。
夫婦とは ほらっ やっぱり似てくるものだな~。

私達の仕事は、額装業
こじつけのようで恐縮ですが
額縁と絵は、夫婦にも似ているように思います。
過剰反発は、落ち着かない。
色合いの過剰調和も魅力が無い。
絶妙の妥協と反発。
豊富な額装経験によるイメージ力。

額装で 必ず検証すること。
それは  

作品の尊厳が 一番ですよ。
作品が、生きていますか? 
輝いていますか?
額縁が作品より自己主張していませんか・・・?


私達職人は 毎日こんなことを勝手に想いながら
額装と人生を極めるための精進をしています。

明日からは、アクリルボックスの新製品の開発にかかります。  


        額装道場 ㈱アートコアマエダ     前田修一


 

マット幅と人生

版画などの額装は、上下左右のマット幅を均等にとります。
このままで壁に掛けた場合 マットの窓が少し下がっているように感じます。
感覚のことですから微妙ですが、、、。
やはり気になります。
そこで 1センチか 2センチ位 下の幅を広くしますと、不思議なくらい安定します。
目の錯覚でしょうね。
今は、美術館もこだわらないようですが
こだわった時代もありました。
流行のようなものでしょう。

横長の作品は、縦より横のマット幅を大きくとれば、安定します。
縦長の場合は、天地のマット幅を広くすれば 落ち着いて見えます。
書道用の額縁や掛け軸などは、昔からその様になっています。
これは、額装入門編のコツです。

ですから基本は 大切になります。
コツさえ押えておけば 比較的簡単にバランスの良い額装ができます。

なるほど なるほど
では 人生にも
簡単に 幸せになる コツが 有るのでしょうか?

きっとあると思いますよ。
きっとね。  それはそれとして 今日は、マット幅の話でした。

          マット幅にこだわる額装屋 (株)アートコアマエダ  前田修一

 

やれば、蘇る

かなり昔の作品が持ち込まれました。

当然 古い額縁に入っています。 金箔は、赤黒く変色。
「新額を購入しないと やっぱり だめねー。」
ガラスに脂のようなものが付着しています。グラスターで拭いても取れません。
「困ったなー」

しかし 額縁の本体は虫食いもなくしっかりしています。
「どうしましょうか勿体無いですよねー。」

予算の事情で 本体は再利用することに。

「本当にできますか?」
「工夫して やってみましょう。」

傷は多数、でも丁寧に部分補修して銀箔に張り替えることに。
銀箔は、作品にあわせて淡いイブシ銀。
弊社箔職人の腕がムズムズ。
汚れたガラスもきれいなアクリルに取り換えましょう。
マットも思い切って明るい色に。
ついでに金具と紐も、新調しましょうか。

4日後 出来上がりました。

リフォーム完成品
どうかしら?? ふっ?。

「あっ! いいじゃないの。感激だわ」(にっこり)
「しかも安くできたわね。」「じゃー袋とケースも新しくしてくださいな。」
「本当にどうも ありがとう。 これはいいわ。」

弊社サイトの「リニューアル」のページで近々紹介させていただきますが、大変喜んでいただけました。

勿体無いの精神、 完成の物語でした。

             箔職人の腕がムズムズ  リニューアル
             ㈱アート・コアマエダ   前田修一