月が地球にぶつかる時

こちら「埼玉県」
昨夜は雨のち雪。
日中の日差しは強いのですが、
朝夕はさすがに寒いですね。

風邪などひかぬようにしてください。

私は、子供の頃から心配症でした。
例えば小学校に入る2年くらい前の夏の終わりのこと。

特にやることもなく、ぼけっと月を眺めていました。
じっと月を見ていると、だんだん大きく見えてきますよね?
なんだか月が近づいてきているのではないかと心配になってきました。

月が地球に落ちてきたらどうしよう。

「月が地球にぶつかる!」
「ワーッ!」

本当にそう思って、焦りまくったのです。
月がこんなに大きくなっているのに、大人たちはなぜ気がつかないのだろう?
もしかして気がついているのは、自分だけなのか?

その後のことは、覚えていませんが・・・。

長じてからの心配事は、もっとリアルで切実なもの。
心配癖のある自分は、時々潰れそうで「へとへと」していました。
身体を壊さなかったのは、幸運でした。

しかし、あとになって振り返ってみると
あれほど心配したのにもかかわらず、収まるところに収まっています。

では、あの苦しかった心配は、なんだったんだろう・・・?

最近も相変らず、難問にぶつかることがあります。
でも心配することが面倒になってきました。
人生経験の増えてきたからでしょうか、楽観主義者になりつつあります。
もう、月と地球が衝突しても驚きません。(たぶん、おそらく)

すべては良くも悪くもそれぞれ完結。

心配しすぎても、似たような結果に落ち着くことがわかってきましたから
最近は穏やかな気持ちで問題解決にのぞむことにしています。

「楽観主義同盟」この指とまれっ!  額縁屋の㈱アート・コアマエダ





名僧のごとく。

先日、凄い詩を見つけました。

さくらふぶきの下を ふららと歩けば
一瞬
名僧のごとくにわかるのです

死こそ常態
生はいとしき蜃気楼と

「さくら」 茨木のりこ より抜粋


何度か繰り返して読んでいるうちに解ったのです、私にも。

死(純粋なエネルギー)の状態にあるほうが人間としては、常態だと。
それが量子化(物質化)して、肉体を持った存在として生きている。
これは、まさに奇跡。
生は、悠久の宇宙の歴史の中でまさに蜃気楼のようにはかない瞬間なのかもしれません。
だからこそ「いとしき」なんでしょう。

毎日が、せかせかと過ぎていきます。
自分のような怠惰な性分を修正するのは大変ですが
この「いとしき」時を無駄にしては、もったいない。
限られた時間の中、それを意識して生きていかねばなりません。

今も世界のどこかで戦争が行われています。
昨日も自爆テロがありました。 
とんでもない。
もったいないではありませんか。
いとしき蜃気楼ですもの。

 今週も元気で額装の仕事ができることに感謝 
 額縁の㈱アート・コアマエダ

大きい額縁とアクリル その(2)

昼の高温、寒い朝夕。
この温度差、体の対応も大変です。
いかがお過ごしでしょうか。
今回は、またあの悩ましいアクリルのことです。

大きい額装の場合
たとえば、2メートルとか3メートルを超える額縁になりますと
アクリルの重量で、フレームに相当の負荷がかかります。
アクリルには過剰な伸縮性がありますから、作品が歪んで見えたりするのです。
フレームのコーナーからは、悲鳴も聞こえてきます。
やはり従順ではありません。

どのようにアクリルをなだめるか。
私たち職人は、そのことに悩みます。
もちろん色々な方法はあるのでしょうが
弊社では、このようにしています。

アクリルの上部に必要数の穴を開けて額縁の内側でカーテンのように吊ります。
この場合、やや大きい目の穴が必要です。
これによってアクリルは、フリーの状態になります。
つまり伸縮自在、アクリル自体が、ストレスから解放されることになるのです。
長期間の展示で、絶大な効果が確認されました。

理屈はわかっていましたが、実用化に至るまでは試行錯誤いたしました。
私達は常に新しい方法を探しています。
素材の習性と、どうやって折り合いをつけるか?
押さえ込むのではなく、なるべく自由にさせてやるにはどうしたら良いのか?

解決できた時は、最高に嬉しいのです。

  アクリルの習性と折り合いをつける工夫 額縁屋の㈱アート・コアマエダ