従順ならざるアクリル その(1)

展覧会場で、思うこと。

会場で、ライトの照射を受け、アクリルが額縁から外れている光景を見る事があります。
他社の商品であっても悲しい気持ちになります。アクリルの膨張と収縮。厄介な問題です。
又、額装する立場から申しますとフレームは、細い方が、技術的に難しいですね。 
どこのメーカーも細い額縁の対応には、慎重です。

そんな中、常識を超えた限界ギリギリの額縁が販売されていました。
身幅(正面幅)が、なんと3.1ミリの金属フレーム。
商品名をトップ3.1といいます。
写真の額装に多く用いられています。
金属縁の技術では、トップメーカーの㈱安田精工の製品です。

「かかり」がほとんど無い為、アクリルのサイズは100分の1ミリの精度が要求されます。
アクリルは、常温にキープされた倉庫に保管されています。
この精密裁断は、このメーカーでしかできません。
展示会場では、5℃から40℃の温度変化にも耐えることができるとのこと。
間違いなく優れものです。

しかし価格は、やや高めです。

参考上代
大衣:509×393 6,590円
太子:379×288 4,840円


大きさは、三三サイズ(606×455)以下の限定となります。
色は、チタン色と黒色の二色だそうです。
美しい平型シャープなフレームです。

お薦めいたします。

  他社の製品ですが問題児のアクリルを解決!  額縁屋の㈱アート・コアマエダ





写真家 セバスチャン・サルガド

あまりにも有名な写真家。

昨年は、東京都写真美術館で、大好評の展覧会。
私は、遂に行けませんでしたが…。

Sebastião Salgado (セバスチャン・サルガド)

昨夜、ミカンを食べながらテレビを見ていた時のこと。
チャンネルを変えていた手が止まってしまいました。チャンネルは”3″
記録写真というより絵画のような作品。
ナンビア、コンゴ等、アフリカでの38年間の記録とのことでした。
中にフツ族と、ツチ族の大虐殺も含まれていました。

貴重なシャッターチャンスだとは思うけど。
ほんの一瞬だと思うけどけど。

どうやったら写す事ができるのだろうか。

凄い。 凄すぎる。

写真専門学校生の作品を一枚ずつアドバイスをしているシーンもありました。

「心の中から被写体を尊敬しなくては、いけないよ。」
「写真の4隅は、特に意識しておかねばならないね。」

イヤーッ この言葉も凄いや。

現在、最後のライフワークとして、ジェネシス -起源- をテーマに撮影中とのことです。
これは、地球環境と人間社会の関係を再考するプロジェクトだそうです。

なるほど。

発想のスケールが違いますね。

地球は、一つの生命体である。
全てのものには人間と同じ尊厳がある。
人間は、驕ってはいけない。


いやーっ これもまた かっこいい。

彼は、1944年ブラジル生まれ。 元は、経済学者。写真家として受賞多数。
とにかく「格好いい」と思いました。

   感激しやすい額縁屋 ㈱アート・コアマエダ

イチローと針葉樹

当初、イチロー選手が面食らったバット。
アメリカのバットの材料の多くは、ホワイトアッシュだとか。
これは、軽くてやわらかいのが特徴です。
日本のバットとは、材質が、違います。
実は、このホワイトアッシュは、額縁の材料としても多く使われています。

額縁に使われる木は、建築や内装材や家具に使われるものと、同種のものが多いようです。
木は、大きく分けて(針葉樹)と(広葉樹)に分かれます。

針葉樹は、13500万年前恐竜の時代に栄えました。
広葉樹は、5000万年くらい遅れて発生したのです。

やや進化した植物といえます。

針葉樹はより原始的であるため、仮導管(根から水を吸い上げたり、葉や、幹の重みを支えている部分)と、「柔組織」からなるシンプルな構造になっています。広葉樹は、繊維、導管、柔組織がはるかに複雑に分かれています。そして、針葉樹は、わずかの540種ですが、広葉樹は、ざっと20万種といわれています。

杉、ヒノキなど針葉樹は、まっすぐ高く伸びるので、使いやすいのですが、広葉樹は個性的な性質をそれぞれ持っていますので、扱いがなかなか難しいのです。それぞれに合わせたお付き合いをしなければなりません。要領は人間社会での付き合いに似ているかもしれませんね。

ちなみにイチロー選手が面食らったホワイトアッシュ。これはモクセイ科トネリコ属の落葉広葉樹です。野球のバット、家具、額縁の他にも、ギターやボートのオールを作るのに利用されています。

今回はラーソン・ジュール・ニッポン社の記事と、その他の文献を参考にさせていただきました。

  再度勉強中の額縁屋 ㈱アート・コアマエダ