大きい額縁とアクリル その(2)

昼の高温、寒い朝夕。
この温度差、体の対応も大変です。
いかがお過ごしでしょうか。
今回は、またあの悩ましいアクリルのことです。

大きい額装の場合
たとえば、2メートルとか3メートルを超える額縁になりますと
アクリルの重量で、フレームに相当の負荷がかかります。
アクリルには過剰な伸縮性がありますから、作品が歪んで見えたりするのです。
フレームのコーナーからは、悲鳴も聞こえてきます。
やはり従順ではありません。

どのようにアクリルをなだめるか。
私たち職人は、そのことに悩みます。
もちろん色々な方法はあるのでしょうが
弊社では、このようにしています。

アクリルの上部に必要数の穴を開けて額縁の内側でカーテンのように吊ります。
この場合、やや大きい目の穴が必要です。
これによってアクリルは、フリーの状態になります。
つまり伸縮自在、アクリル自体が、ストレスから解放されることになるのです。
長期間の展示で、絶大な効果が確認されました。

理屈はわかっていましたが、実用化に至るまでは試行錯誤いたしました。
私達は常に新しい方法を探しています。
素材の習性と、どうやって折り合いをつけるか?
押さえ込むのではなく、なるべく自由にさせてやるにはどうしたら良いのか?

解決できた時は、最高に嬉しいのです。

  アクリルの習性と折り合いをつける工夫 額縁屋の㈱アート・コアマエダ

従順ならざるアクリル その(1)

展覧会場で、思うこと。

会場で、ライトの照射を受け、アクリルが額縁から外れている光景を見る事があります。
他社の商品であっても悲しい気持ちになります。アクリルの膨張と収縮。厄介な問題です。
又、額装する立場から申しますとフレームは、細い方が、技術的に難しいですね。 
どこのメーカーも細い額縁の対応には、慎重です。

そんな中、常識を超えた限界ギリギリの額縁が販売されていました。
身幅(正面幅)が、なんと3.1ミリの金属フレーム。
商品名をトップ3.1といいます。
写真の額装に多く用いられています。
金属縁の技術では、トップメーカーの㈱安田精工の製品です。

「かかり」がほとんど無い為、アクリルのサイズは100分の1ミリの精度が要求されます。
アクリルは、常温にキープされた倉庫に保管されています。
この精密裁断は、このメーカーでしかできません。
展示会場では、5℃から40℃の温度変化にも耐えることができるとのこと。
間違いなく優れものです。

しかし価格は、やや高めです。

参考上代
大衣:509×393 6,590円
太子:379×288 4,840円


大きさは、三三サイズ(606×455)以下の限定となります。
色は、チタン色と黒色の二色だそうです。
美しい平型シャープなフレームです。

お薦めいたします。

  他社の製品ですが問題児のアクリルを解決!  額縁屋の㈱アート・コアマエダ





写真家 セバスチャン・サルガド

あまりにも有名な写真家。

昨年は、東京都写真美術館で、大好評の展覧会。
私は、遂に行けませんでしたが…。

Sebastião Salgado (セバスチャン・サルガド)

昨夜、ミカンを食べながらテレビを見ていた時のこと。
チャンネルを変えていた手が止まってしまいました。チャンネルは”3″
記録写真というより絵画のような作品。
ナンビア、コンゴ等、アフリカでの38年間の記録とのことでした。
中にフツ族と、ツチ族の大虐殺も含まれていました。

貴重なシャッターチャンスだとは思うけど。
ほんの一瞬だと思うけどけど。

どうやったら写す事ができるのだろうか。

凄い。 凄すぎる。

写真専門学校生の作品を一枚ずつアドバイスをしているシーンもありました。

「心の中から被写体を尊敬しなくては、いけないよ。」
「写真の4隅は、特に意識しておかねばならないね。」

イヤーッ この言葉も凄いや。

現在、最後のライフワークとして、ジェネシス -起源- をテーマに撮影中とのことです。
これは、地球環境と人間社会の関係を再考するプロジェクトだそうです。

なるほど。

発想のスケールが違いますね。

地球は、一つの生命体である。
全てのものには人間と同じ尊厳がある。
人間は、驕ってはいけない。


いやーっ これもまた かっこいい。

彼は、1944年ブラジル生まれ。 元は、経済学者。写真家として受賞多数。
とにかく「格好いい」と思いました。

   感激しやすい額縁屋 ㈱アート・コアマエダ