存在感と彫刻

今年の春のことです。

カワダ額装の社長さんのご縁で、
東京芸大の研究室を訪問させていただきました。
桜も散り、ちょうど入学式が終わった頃でした。
原口健一先生の研究室。
彼は大学院の先生でもあり彫刻家です。

研究室の作業場には、大型の機械や小型の器具が整然と並び、
これから加工されるであろう一見して堅そうな木材の塊が、
中央部に「ドン」と積み置かれていました。
研究室というより・・・まるで家具の木工工場のようです。
まだ荒削りの作品も入り口の近くに置かれていました。
見た目以上に重く、堅い。
奥の台には「まもなく完成」と見られる巨大な作品もありました。
モチーフが素朴でわかりやすく・・・面白いと思いましたね。
講義のない時は、ここで黙々と創作しておられるのでしょうか。
これらの作品に関して、その後もずーっと気になっていました。
夏の銀座の個展には、もちろん密かに行かせていただきました。

原口健一先生の作品


この写真はその時のものです。
その後渋谷の画材屋さんのレクチャー会場で、学生さんを引き連れて参加をしておられるのをお見かけしました。

話が変わるのですが WOWOW で来年の2月から
7週にわたり(レディー・ジョーカー)が放映されるそうです。
「柴田恭平」演ずるビール会社の社長。
その社長室のセットになんと先生の彫刻が登場することになったそうです。
2点だそうですが、映像のなかで、どのように存在感を発揮するか・・・。

彫刻の世界と額装とは、直接の関係は、ありませんが、
存在感というカテゴリーに絡めばとても気になる分野であります。

楽しみにしています。

彫刻に学ぶ真剣勝負の額縁屋 ㈱アート・コアマエダ