スプーンは曲がった

この世には不思議なことがあります。

弊社の休憩時間。スタッフの一人が金属製の堅いスプーンを取り出しました。


確認のため触ってみます。間違いなく金属製の硬いスプーンです。これを右手に持ち、指先で「ごにょごにょ」とまじないを掛けて触っていると、おっと、曲がってきました。


「えーーーっ」と驚きの声。確認のために曲がったスプーンを手に取って調べてみます。間違いなく、本物のステンレス製の硬いスプーン。力を入れても元のカタチには戻りません。

「念力?」
「何で」
「どうして」

・・・とそんな手品です。

でも手品ですから種はあります。不器用な小生も教えてもらい、何度かやっているうちにうまくできるようになりました。今では絶好調。妻以外は、ほぼ全員が驚いてくれました。ご希望の方には、いつでもお見せすることにしています。

古額再生
先般、古くなった額縁の再生のご依頼がありました。30枚以上ありますが、どれも劣化してボロボロになっています。木部が欠けてしまった部分もあります。

相応の技術と根気のいる仕事。2か月半の期間を頂戴いたしました。計画は、まず新品同様に修復することから始めます。次に作品の古さに合わせて、額縁も古いものであるかのように微調整します。

ここがキモになります。

弊社スタッフは、池田を中心に担当させていただいています。仕上がりへの経過は、またの機会に報告をさせていただく予定です。

スプーンは曲がっても、職人の心は一直線。             
    
  額装の㈱アート・コアマエダ(店主)

しろい色の魅力


こんにちは。

今、山手線に建設中の駅があります。ご存知の方も多いと思いますが、ちょうど田町駅と品川駅の中間です。設計は、隈研吾氏によるものです。折り紙をモチーフとした白い大屋根で、全体の基調色も白。個性的で大胆な設計のようです。

さすが日本を代表する世界的建築家。

コルビジェや、ガウディに並ぶ建物になりそうです。「暫定2020年の完成」今から楽しみです。海外の人達もきっと驚くことになるでしょう。

         
額縁は従来「金」か「銀」という長い歴史がありました。フレームの着色は邪道とされ、特に白の額縁は敬遠されてきたのです。しかし、時代は変わりました。ベースが、白、黒、茶色のカラーで装飾に金や銀が使われたりしています。すっかり逆転です。


黒や白だけのシンプルな額装も増えました。建築や家具の変化に沿ったものなのでしょう。白は夏のみのフレームではなく、昨今では通年、採用されています。膨張色で光を強く反射。「光沢」を抑えたり、逆に「光沢」を出したりと微妙なコントロールが、可能になりました。マットの部分も作品に合わせて、その都度、工夫を凝らします。

  
美術館などでご鑑賞いただく時、気に留めていただければ嬉しく思います。

澄み切った青い空が、工場の応接室の窓から見えます。魔法の窓と小生は思っています。

15秒で心が洗われ、30秒で秋を感じる。

     額装の㈱アート・コアマエダ(店主)   

ル・コルビジェ建築

ル・コルビジェ


朝夕は、ほどよい涼しさを感じるようになりました。

こんにちは。

夏休みの美術館は、全国的に大盛況だったようです。弊社スタッフも鑑賞の為に行列。「確かに目の保養になった」「楽しかったよ」「感動した」「疲れた」「もう行かない」少々投げやりなコメントもありましたが、懲りずに9月もまた美術館巡りの予定をしているそうです。

国立西洋美術館
さて、美術館の建築について。東京上野にある国立西洋美術館(本館)は、国の重要文化財に指定されています。ル・コルビジェが、設計したことでも有名です。彼は生涯にわたり新しい建築のスタイルを世に発表し続けました。石やレンガを積み上げて造るのが主流だった時代に、鉄筋コンクリートという素材を得て、革命的な建築物を次々と生み出してきました。戦後の日本のコンクリート建築家もこの流れを追いかけてきたように思います。

彼は絵画を勉強中に校長に才能を認められ、その勧めで建築の道へ方向を決めたそうです。「機能的なものは、純粋にそれだけで美しい」との基本主張。彼の設計した特徴のある建物は、今も世界各地に残っています。

後年、少し変化します。それまでとは対照的に自由で有機的、彫刻的なアイデアも織り混ぜていきます。

ロンシャンの礼拝堂


小型の建物ですが、このような楽しい建築も手掛けるようになります。機能的建築の教祖的コルビジェさんに、どうしてこの変化が?

諸説ありますが、前回ご紹介させていただいたスペインの建築家「ガウディ」さんの影響があったともいわれています。

同時代のライバル的な建築家。曲げたくない方向性やプライドもあったはず。でも「認めるべきは認めよう」「お主もやるよのぉ」「これ、ちょっといただき」の軽さと寛容性が想像できて楽しいです。

ル・コルビジェさんの「器量の大きさ」に微笑んでしまいます。

   額装屋の㈱アート・コアマエダ(店主)