二段雲

秋の深まりを感じるこの頃です。今、薄めの黒い雲が左から右に流れています。その上空をやや白い雲がゆっくりと前方から後ろへ移動。それぞれ異なる方向です。

なんだか、心がざわつきます。

この季節特有の雲の流れだとか。誰の命名だかわかりませんが「二段雲」と言うのだそうです。眺めているとその上にも知らない層がありそうな・・・。天の奥深さ。そこは、もう地面師の手の届かない神聖な領域。 

こんにちは。

先週の額装の続きです。マスキングテープを張った処以外に金箔を貼りました。そこに手書き模様。


「ド派手な金模様」驚かれたかと思います。でもご安心ください。


コーティング処理をしますと古い深みのある感じに落ち着きます。写真は光量不足でぼやけていますが、これで完結。


どんなところに掛けられるのでしょうか。

作品はアンドレ・ブラジリエ。
窓の外は二段雲。

     額装の㈱アート・コアマエダ(店主) 

脅かされた職人の地位

こんにちは。秋らしい晴天が続いていますね。お元気ですか。

古い話ですが、産業革命の頃のイギリスでは、インドから輸入した毛織物産業が盛んでした。そしてその後、軽くて洗いやすい綿織物工業の時代に移ります。その際、新技術が発明され2人分の仕事が1人でできるようになりました。時とともに次々に技術は改良され、益々効率が上がりました。

「その発明者は、巨万の富を得て悠々自適の生活を過ごしたんだろうなあ・・・」

と思ったのですが、実際には悲しいことが起きていました。職を失った労働者たちに襲われ、フランスに逃げて貧困のうちに亡くなったのです。その後も機械化が高度に進むうちに素人にも扱えるようになり、職人の社会的地位は地に落ちていきました。

工業化により国家の富は増大したものの、労働者の生活は逆に苦しくなり、そのうちに手工業者(職人)達は機械の打ちこわし運動を始めました。まさに「やけくそ」の世相ですね。効率を上げるための新しい発明は、働く人たちの生活の向上には繋がらなかった様です。

最近の日本の雇用状況は、良好と言われています。しかし「10年以内に世界的に大失業時代が訪れる」と予測をする学者もいます。AIとそれに制御されたロボットが、人から職を奪う・・・と言います。労働者(あるいは職人)の失業は、全産業の領域に及ぶであろう・・・とも。

歴史は繰り返すといわれます。AIと職人による仕事の争奪戦が起きた時、額装職人がそれに巻き込まれることがないよう準備をしておきたい。そんなことをぼんやりとながら考えています。小生の年齢では、草葉の陰から見守ることになりそうですが。

そうは言いましても、現在のところ弊社では職人による手作業で仕事が続いています。

黒下塗り額
アンドレ・ブラジリエの原画の額装が始まりました。下塗りは黒。金箔を貼りますが、全体にではありません。貼らない部分は、マスキングテープで覆っておきます。

部分金箔
次回、この後のウルトラ職人仕事を報告とさせていただきます。
       
   額装の㈱アート・コアマエダ(店主)
    

宙に舞うお札

こんにちは。今回の台風は、雨、風が強烈でした。被災地の皆様には、心よりお見舞いを申し上げます。

手品
さて、両手の間に、お札が浮遊しています。周りに糸らしきものは、ありません。風の力も利用していません。しかしながら、油断すると手の届かないところへ舞い上がってしまいそうです。お札が、意志を持って動いているかのように見えますよ。

宙に舞うお札
「こりゃ不思議・・・」

ご賛同に感謝!(笑)ここで大きな「くしゃみ」は禁物。まだ時々失敗しますが、そのうちに上手くなる予定です。撮影は、弊社スタッフの石部さんでした。

これを考えた、マジッシャンの方には、心底敬意を表しますね。スゴイです。次は「お札が何枚にも増える手品」を開発していただけたら嬉しいです。そうなれば、もっともっと敬意を表します。

手品ばかりではなく、本業もしっかりとやっております。修理額。当初のスケジュールに従い、順調に作業は進んでいます。その中の一つ。

ベルナール・ビュフェの原画の額装
これはベルナール・ビュフェの原画の額装です。写真ではわかりにくいのですが、かなり大きい作品です。元の額縁は腐食部分が大きかったので全体を新調。まだ未完成ですが、試しに作品を入れてみました。イケてると思います。
   
これからも折々に報告をさせていただきます。
   
        額装の㈱アート・コアマエダ(店主)