魅力を断てば。

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こんにちは。日差しの強い日が続いています。

お元気ですか。

弊社の別棟の倉庫二階に小さな動物が出没したようです。先週の水曜日の朝から大騒ぎなのです。昨日の夕方にいたっては、複数の彼らに遭遇したとの報告もありました。

ふ-む・・・。

夜の闇に紛れて、多数で大運動会が展開された形跡。材料の裏側には多数の「糞」が散らばっています。しかも新しいものを含めると結構な量なのです。

まず、暴れまわった場所を特定。手洗いをする場所から石鹸が食い散らかされています。(石鹸なんて誰の食料になるのでしょうか?)レモンの形をした固形石鹸が、ボロボロになって転がっています。水道水の水たまりにも動き回った跡があります。

幸い額縁の材料が囓られたという様子はありません。

(それは、何よりなのですが、はて・・・)

遭遇したという人物に聞いたところ、ネズミの「家族」だったという。(もちろん、彼が何を理由にそれを家族と断定したのか、小生にはわかりかねますが・・・)

ネズミの家族にとって、ここは心地が良い処に違いないのでしょう。夜は真っ暗で人の気配は皆無。天敵の猫さんもいない。材料の関係で湿度も調節されているから凌ぎやすいグランド。昼間は、きっとどこかの隅で体を休めているのでしょう。

そこで額縁職人、みんなで案を練りました。

  • 駆除の方法として猛毒を用いて殺戮する。
  • 大型のネズミ捕りを設置して捕獲する。
  • 猫を放って粛清し、後で猫を追放する。
  • 嫌いな電磁波や臭いで撃退する。

しかし、一度は粛清できても換気口あたりから、また別の一団が侵入することが考えられます。真面目に考えると我々の手には負えないという結論。

「彼を知り己を知れば百戦危うからず」とは、よく言ったものです。ネズミとは、いかなるものかをもっと深く知る必要がある。一般論として「洞察力に優れ、危険を察知する能力にも長けている」とあります。

敵は手強い。けども人間よりも単純なはず。居なくなってほしいけど殺したくない。抱きしめたいとは思わないけど、同じ生き物である。

ネズミにとって、ここは居心地の良い場所。だから楽しんでいるのであって、彼らにとって魅力のない場所に変われば自然と居なくなるのではないか。

「これだ!」

当面は、こまめに掃除をして、水を断ち、石鹸やごみ箱は完全に他へ移動する。この程度なら、さほど難しいことではないですね。皆の努力で「(ネズミのご家族にとっては)魅力のない場所」にするのだ。

果たしてこれくらいの努力で、別の楽園を探してもらえるでしょうか。まだわかりませんが、経過を実験報告させていただきます。

これから本格的な暑さ到来です。こまめな水分補給で
のり切りましょう。

ネズミさんより先にくたばってなるものか。

  「よし!魅力を断つぞ」  額装の㈱アートコア・マエダ(店主)

画商の魂

銀座地域には500軒ほどの画廊ギャラリーが密集しているといわれています。数寄屋橋のソニービルから新橋に向かって約50メートルほど移動すると左側に画廊があります。入り口に、堂々とした大きな石像がありますからすぐにわかります。1928年に銀座で初めて開設された老舗の日動画廊です。

画商の「眼」力 - 真贋をいかにして見抜くのか

さて、十年ほど前に出版された本の紹介をさせていただきます。著者は、この「日動画廊」社長の長谷川徳七氏。表題は画商の「眼」力 – 真贋をいかにして見抜くのか

前半の一部をご紹介します。

著者の父上、長谷川仁氏「創業者」について語られています。風呂敷画商からスタートし現在の画商業会の基礎を築かれた立志伝中の人物。当時の銀座には、画廊は日動画廊一軒のみだったそうです。そして、その父と一緒に子供の頃から画家のアトリエに通い、それを日課として過ごしてきた著者の思い出。また、現在の副社長でもある奥様との出会いのシーンなどが織り込まれています。画家 鴨井玲さんや、藤田嗣治さんとの濃厚な交流もリアルに綴られています。海外で、億単位の高額作品の買い付けする時の心の揺れなども面白く語られています。後半は、少し重い本題が待っています。

作品の真贋の鑑定についての著者の思想と想いです。

現代とは、あまりにも何が本物で何が真実なのかわからない時代です。マンションの耐震偽装、食品の産地偽装など、連日ニュースになっている不祥事を見るにつけても、社会全般に当てはまることかもしれませんが、残念ながら日本の洋画界もその傾向を免れません。

しかし、一つ救いがあると思うのは、だからこそ本物を求めている人も確実にいるということです。多くの作家との交流、様々な絵を扱うなかで、いつも感じてきたのは、「何が本当のことか?」です。本書を書きながら本当のこと本物の美とは何かをみなさんと今一度考えてみたいと思います。そして拙著を読み終えられたらぜひ、美術館などへ、絵を見に行っていただきたいと思います。

これまでとは、違う見方で、絵に接することができるはずですから。


そして最後のポイント部分において「世の中には鑑定人を自称する輩も増えましたが、その鑑定人の監査も行う必要がある、と考えています」と厳しい言葉で締められています。

業界の発展を願い、将来を憂う著者の熱い心が伝わってきました。

絵の真贋を見極める人達のまた真贋を問う。世界に誇れる信用力の高い業界に成長することが期待されます。

これぞ「画商の魂」と、是非ともご一読をお勧めします。

六月の緑の空気を深呼吸する 額装の㈱アート・コアマエダ(店主)

無償の愛の「ちから」

ここのところ急に暑くなりましたね。

お元気ですか。

36年ほど前からお世話になっている税務会計事務所があります。先代の先生がお亡くなりになった後は、ご子息が継承しておられます。つまり二代目の先生です。いつもにこやかでスマートに対応していただいています。

先週、決算の件で訪問しましたところ、小生の体調に合わせてクーラーの温度まで微調節していただきました。細やかな心使いのできるお人柄に何時ものことながら感謝しています。経理指導が終わるころ、先代の奥様がお茶を入れてくださり、少し雑談をされて退室されました。

その時「はっ」と驚いたことがあります。

久しぶりにお会いしたのですが、お顔の色、目の輝き、声量までもが、すこぶるお元気になられたように思いました。お茶をいただいた後、先生に感じたままをお伝えしたところ「そうなんです。母は本当に元気になりました。他の皆さんからも同様の感想をいただきます」とのこと。

「実は、昨年、私達夫婦に長男が誕生しました」
「えっ! 存じ上げずに失礼しました、本当におめでとうございます」

でもそれとこれとどのような関係が・・

先生曰く、

「母は、父が亡くなってから急に老け込んでしまい本当に心配していたのですが・・・。妻が私の仕事の助手をしてくれている間、母に「長男」を預かってもらうことにしました。息子も今では、母になついてお陰で私たちも助かっています。その頃から、母が急に元気を取り戻し・・・」

ということでした。

好循環が、始まったのですね。

私たちは人に頼られたり、愛しむ対象が明確に出現した時、それだけで元気溌剌となります。ましてや稚児の無邪気な様子に接していますと、絶大な若返り効果が出てきます。

本当に肌の色や髪の毛までも艶々になって・・・すごいチカラだ。

おいしいお茶で喉を潤した後、ご挨拶。これを汐に帰路につきました。

また明日から素晴らしい無償の愛を探して、人生の旅を続ける 

  額装の㈱アート・コアマエダ(店主)